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視神経脊髄炎(NMO)の診断

視神経脊髄炎(NMO)診断のポイント

どうやって視神経脊髄炎NMOの診断をするかというポイント。
これは私の意見でしてまだ世界中共通の意見にはなっていません。

臨床症状が特徴的だとして重視する診断基準が出回っています。
私は臨床症状ではほとんど区別ができない患者さんが沢山いるので、他の客観的基準のみで区別する方が良い、十分であると考えて実際に用いています。

海外では目が一回だけの悪化で視力が0.1を切るような人は多発性硬化症ではないんだというようなことを言います。
私は何人か多発性硬化症でもそういう患者さんがおられることを知っていまして、そういうことでは区別できないと思います。

それから1回だけの脊髄炎で、たとえば車椅子になってしまうような方、こういうことは多発性硬化症ではほとんど起きないと。
それはある程度事実ですが、そうした患者さんは少ないですし、特に、最近は早期の治療をしますと、ほとんどありませんので、区別に役立ちません。

MSとNMOの決定的な違いは、MRIで脊髄中心部を連続して占める長い病変が見付かるかどうかということ、もう一つはアクアポリン4に対する抗体が血液の中で見つかること、この両者です。

このうちどちらかがあれば、それだけで絶対に多発性硬化症ではないと診断をつけることが可能です。

こういうやり方で区別し治療していますと、2つの病気が治療に異なった反応をすることが良く分かります。




視神経脊髄炎の臨床的特徴:脊髄の長い病巣の出現

視神経脊髄炎ではどんな臨床的な特長があるか。
多発性硬化症と比較しての話ですが一番の特長は脊髄にMRIでみえる長い病巣がでることです。

こういう観察が可能になったのは1990年代後半からでして、それまでのMRIはそれほど性能も十分ではなく明確に見えなかったし、MRI機器の普及も不足していました。
私自身もMRIは1980年代に日本に最初に入ったころからMSの診断に使いましたけれど、脳以外を撮ってもあまりきれいに見えなかったんです。

それがだんだん性能が上がってきまして、90年代の後半からはっきりと見えるようになってきました。

1999年にアメリカのメイヨー・クリニックの先生達が、視神経脊髄炎は脊髄の長い病巣があることで多発性硬化症の患者さんとは区別できると報告しました。

そのときにはさっき言ったアクアポリン4というのはまだ発見されていなかったんです。
2004年になってさっき言いましたアクアポリン4に対する抗体というものが視神経脊髄炎の患者さんの血液中にあることが発見されまして、新しい診断が可能になりました。
メイヨークリニックにいるバンダ・レノンというオーストラリア出身の基礎研究者の発見です。

こうした基礎的な研究結果を早く臨床に取り入れる研究が大きな成果を生みました。



視神経脊髄炎での抗アクアポリン4抗体の出現

私の視神経脊髄炎の患者さんでしらべますと、抗アクアポリン4抗体陽性の方が85%です。
また95%くらいは特徴的な長い脊髄病変がでる。

まだ良く分かっていないのは抗体が出ておられない15%の方です。
多発性硬化症を疑い、抗アクアポリン4抗体陰性であった場合、抗体陰性の視神経脊髄炎なのか、それとも多発性硬化症なのかを区別するためには脊髄のMRIが決定的に大事です。

この為にはMRIを適切な時期に、適切な方法、技術で撮ることが非常に重要です。
特徴的な長い病巣は、しばしば一時的に出て消えてしまいますので、撮るべきときに撮らなかった患者さんは、その後の診断が難しくなって間違われてしまうということがあり得るんですね。

自分の足や手、特に足の症状などがもっとも強かったピークの時にMRIを撮ってあるかどうかということが非常に大事になります。
だから患者さんが他所から来られた時には必ず、過去のもっとも強かった時のMRIを前の病院へ行ってなんとか貰ってきてくださいとお願いします。 

一番強かったときに長い脊髄病巣の出現が無ければ、まず視神経脊髄炎ではありませんよと言えます。
沢山の患者さんの中で、まれに初期には暫くの間、数ヶ月の間、迷うことがありますが、必ずどちらかに区別が可能ですし、はっきりと違う治療方法で治療することになります。


大阪の入野医院と京都民医連中央病院での多発性硬化症(MS)の専門医療